Tarzan webにエッセイを書かせていただきました。ありがとうございます。

山にのぼりはじめたきっかけなど、山にハマることについて書きました。
ハマるってどういうこと?
こちらからどうぞ
Tarzan webにエッセイを書かせていただきました。ありがとうございます。
山にのぼりはじめたきっかけなど、山にハマることについて書きました。
ハマるってどういうこと?
こちらからどうぞ
ありがとうございます! これは嬉しい。いつも(毎週の様に)立ち寄っている「阪急西宮ガーデンズ店」。阪急西宮北口駅の駅構内にある「西宮店」には乗り換えの際はやはり立ち寄る。「六甲店」、こちらもやっぱり、昔の通勤路だったのでよく立ち寄っていた。「梅田2階店」も阪急梅田からJRに乗り換えの際は立ち寄る。
そんな思い出の場所の書店でフェアをしていただけるのは、ほんと感謝……。
ということで、今回は私の読書遍歴と、大学生、主に母校である関西学院大学生に読んでほしい本ということで選書させていただいた。
実際に店舗に行ってほしいので、ここではいくつかピックアップしてご紹介。
■読書遍歴■ 古い本ばかりですみません……
■幼少期(本をほぼ読まず、なので漫画)
・『総員玉砕せよ』(水木しげる)
幼少期に読んでいたのは違うが、漫画と言えば水木しげる。画力と抜け感。戦記ものは重い。
・『あしたのジョー』(ちばてつや・高森朝雄)
実存の問題を扱っている漫画ですよ。これは。
■中高生(主に海外の古典の時代)
・『春の嵐』(ヘルマン・ヘッセ)
欧州の外国文学の美しい雰囲気がいいですよね。どっぷりハマれる。
・『狭き門』(アンドレ・ジッド)
ジッドには傾倒しました。
■大学生(日本文学へ)
『リツ子その愛・その死』(檀一雄)
檀一雄はいいぞ、めちゃくちゃいいぞ。『火宅の人』もいいが、私にはこっちがベスト。
『六白金星・可能性の文学』(織田作之助)
織田作は『夫婦善蔵』だけやない!
■社会人
『神を待ち望む』(シモーヌ・ヴェイユ)
今の私の羅針盤的な書物
『掃除婦のための手引書』(ルシア・べルリン)
発掘された「アメリカ文学最後の秘密」これはいいです。ほんと。
それから地元、関学生(母校の関西学院大学)に読んでほしい本も10冊セレクトさせてもらった。
青春期に読んで欲しい本だ。
①深夜特急シリーズ (沢木耕太郎)
②二十歳の原点 (高野悦子)
③堕落論・日本文化私観 (坂口安吾)
④ちくま日本文学027菊池寛 (菊池寛)
⑤漂流物・武蔵丸 (車谷長吉)
⑥出家とその弟子 (倉田百三)
⑦仮面の告白 (三島由紀夫)
⑧レンタルチャイルド (石井光太)
⑨孫子
⑩ツァラトゥストラ (ニーチェ)
というラインナップ!
よろしくお願いします。
松永K三蔵
秋の読書推進月間。書店訪問、インタビューの記事を掲載していただきました。
ご協力をお願いしたのは、西宮市民が毎週末行ってんじゃないの? ってくら宮っ子大好き「ガーデンズ」にある、ブックファースト阪急西宮ガーデンズ店だ。ありがとうございました。
ここにはイラスト入り巨大色紙を置かせていただいていて、いつも本当にお世話になっている。
そして、書店訪問させていただき、読売新聞の記者さんにじっくり話を聞いていただいた。(私が好き放題ベラベラと喋り倒した)。
昔は、心のひろい友人に私は文学談義を聞いてもらっていたが、今は記者さまが聞いてくれる。ありがたい。話していることはあまり当時から変わっていないが……。
「大切な二冊」をセレクトして欲しいと言われ、選んだのは、坂口安吾の『堕落論・日本文化私観』(岩波文庫)※タイトルの評論以外もオススメ。とシモーヌ・ヴェイユ『重力と恩寵』(ちくま文庫)
小説ちゃうんかい。という声が聞こえてきそうだが、うーん、「大切な二冊」と言われてしまうとこうなる。ご興味を持った方はぜひお手に取っていただきたい。
★お知らせ
ちなみに、11月からブックファースト阪急西宮ガーデンズ店さんでは、私の選書フェアをしていただける。ありがたい。来てね。
松永K三蔵
芦屋にある、お気軽なカジュアルフレンチのお店、「カジュアルフレンチ Kuro96」を紹介させていただきました。
フレンチというと、テーブルマナー、ドレスコード? と敷居が高いイメージがあるが、ここは大丈夫。私はハーフパンツにTシャツで行く。そして驚異のコスパ。めちゃくちゃリーズナブル。
ランチコースで1,800円(2024年10月)
バカ舌の私も、流石にこのお店の素晴らしい味はわかる。めちゃくちゃ美味しい。
本当は教えたくない店だ。
でもオモロイ純文のように、カジュアルなフレンチも広まって欲しい。
↓今ならWEBで読める!
https://www.yomiuri.co.jp/local/kansai/feature/CO056632/20241007-OYTAT50019/
『バリ山行』『恐竜時代が終わらない』W刊行記念 松永K三蔵×山野辺太郎トークイベント
「仕事終わりのオモロイ純文」
10月19日(土)16:00~17:30
オンラインのみ(1ヶ月アーカイブつき)
2024年7月に芥川賞受賞作『バリ山行』(講談社)を刊行した松永K三蔵さんと、5月に最新作『恐竜時代が終わらない』(書肆侃侃房)を刊行した山野辺太郎さんによるオンライントークイベント。
ふたりのデビュー前から現在までの道のり、今作の内容について、会社勤め、オモロイ純文についてなど…… 作家仲間だから話せるここだけのトークをお楽しみに!
ということでやります。
私は初トークイベント。大丈夫やろか。いろいろとっ散らかるかも知れないが、皆さんよろしくお願いします。
いろいろ話そうと思う。例えば、見ていただける方の中には小説家志望の方もおられるだろうから、新人賞のこと、デビューのこと。今だからわかること。
執筆のこと、創作方法、コツなど。
もちろんお互いの作品のことにも話が及ぶだろう。そしてこれからのこと。このあたりにはお互いの文学観が出るだろう。
まず私が、尊敬する山野辺さんにいろいろ訊いてみたい。
コメント欄からの質問コーナーもある(たぶん)
ということでよろしくお願いします。
お申し込みはこちらから👇
とても嬉しい。
読んでいただいた方はわかるだろうが、『バリ山行』の舞台はもちろん兵庫。というか神戸ネタ満載な小説なのだ。超ローカル小説だ。
だから、この地元本の大賞の最終候補というのは、とてもありがたい。
ところが、コレどうやって決まるのかと言うと選考委員の方がいて決めるのではなく、読者の方々のWEB投票なのだ。
選考委員による選考であれば、もうお任せで、ただ待つしかないのだが、投票? となるとこれはもう選挙。選挙活動が必要じゃないのか?
ということで、皆さんお願いします。
投票はネットからということで、皆さんこちらからどうぞ宜しくお願いします。
https://mintclub.kobe-np.co.jp/2024hyogobook.html
松永K三蔵
創作秘話というのは面白い。そして第171回芥川賞受賞作の『バリ山行』にも創作秘話がある。まぁ、オープンにするのだから秘話ではないが、ウラ話。これもなかなか面白いと思う。
足掛け三年。途中ボツになりかけて、それこそ「山あり谷あり」で、特に校了前は怒涛の一週間で、まさにクライマックスに相応しい状況だった。それがなんとか掲載となり、約三年かけて、やっと受賞後第一作を発表できたことは、それだけでも感慨深い。
さて、群像WEB記事紹介。
こちらは「タイトル、なんて読むねん問題」。小説のタイトルが読めない、なんてことは問題だが、担当編集の方が「タイトルに引きがあっていい」と言ってくれていたので、私は別に何とも思っていなかった。「山行」というのは、登山アプリでも頻出するし、当たり前の言葉だと思っていた……。バリという言い方は一般的ではないだろうことは分かっていたが、掴みがるのでそういう使い方をした。「バリ山行」それはあくまで妻鹿が登山アプリに残していた、「造語」ということになる。
群像WEB記事①
「芥川賞受賞『バリ山行』、「タイトルどう読めばいいのかわからない」問題を、担当編集に直撃した」👇
https://gendai.media/articles/-/137705?imp=0
そんな私は2021年群像文学新人賞の優秀作(佳作)でデビューした。第64回、石沢麻依さんと島口大樹さんと同期だ。通常新人賞というのは一人、あるいは二人だ。三人というのは異例だろう。二人も受賞者がいれば十分だ。だから私は「次、頑張ってね」なんてことになってもおかしくなかったのだ。
石沢麻依さんは、ご存知の通りそのままデビュー作で芥川賞というスゴい方。島口大樹さんも芥川賞候補に野間新候補というスゴい経歴の持ち主。とにかくお二人とも、読めばスゴさがわかる。つまりは第64回は「死の組」だったわけだが、よく私、デビューできたよな……。
そんな過酷な選考の中で私を拾ってくださったのが町田康先生。評価の難しい、ようわからん私を残す為に随分頑張ってくださったらしい。町田先生、本当にありがとうございました。
群像WEB記事②
「編集者は「芥川賞作家」をどうやって発掘するのか? その「意外なプロセス」がめちゃおもしろかった…!」👇
https://gendai.media/articles/-/137708?imp=0
記事の中で担当編集の須田さんが言っている。
“「カメオ」は応募作ということを忘れるほど面白く読んだ作品でした。私は読んだ作品それぞれの感想と、5つ星の評価を記録しているのですが、当時のメモを見返しますと、「カメオ」にはめったにつけない満点の5つ星をつけていました。”
断っておくが、須田さんは甘くない。そんな須田さん五つ星作品『カメオ』、この度めでたく刊行です。ありがとうございます。2024年12月刊行です。★★★★★
「カメオ」に続く、『バリ山行』はボツの危機に、というのが次の記事。
群像WEB記事③
「えっ、そこまでやるの…?」芥川賞作品が「ブラッシュアップ」されるプロセスが凄まじかった…!👇
https://gendai.media/articles/-/137730?page=1&imp=0
やるんですよ。トコトンやるんですよ。正直途中ボツになった原稿でもそこそこ面白いとは、個人的には思う。ところがその私の限界を突破させてくれるのが編集者。そして今回は、産休から復帰した須田さんと中野さんの二人体制。私を入れて三人。まさにチーム。
校了までの残り数日。ギリギリまでみんなで意見を出し、お二人からはとても貴重なヒントをもらい、「いける」そう思った。中野さんは作品の肝となる主人公を私からうまく切り離すヒントをくれた。須田さんは目指すべき方角を明確に示す、まさに方位磁針のように原稿に的確にチェックをいれてくれた。「見えた!」作品がはっきりと見えた瞬間だった。あとは間に合うか。仮眠を挟みながら徹夜で原稿を進める。この時、私はなぜか異常な食欲になった。普段飲まないレッドブルをガブ飲みし、ラーメンからパン、お菓子までバクバク、いくら食べても腹が減って腹が減って仕方なかった。今、ここが自分の勝負時と肚を決め、とにかく書きまくった。(それにしてもあの異常な食欲はなんだったのか)
そうして書いた最終稿を読み、担当編集者の須田さんの「いける!」が出ることになる。
この編集者のプロフェッショナルな「いける!」の嗅覚は、経験とセンスなのだろう。この記事はそんな編集者の仕事の貴重な記録でもある。
ちなみに書く側の私のセンスはどうなっているのか? 私は常に「いける!」と考えているので、残念ながら、その嗅覚はマヒしてしまっているようだ。泣。
松永K三蔵
いろいろお知らせが多いけれど、ネタはなるべく新鮮なうちに。
ということでデカダン文士シリーズ。(その壱は檀一雄)で、オダサクはまだ出すつもりはなかったのだけれども、先月、大阪福島にあるABC放送の「おはようパーソナリティ」というラジオに呼んでいただき、大阪に行った。
せっかく大阪に来たのだから、やるか、あれ。芥川賞の報告も兼ねて、織田作詣り。
大阪に来ると、たまに私はやるのだ。
もちろんその時のお腹と相談だが、名物カレーの「自由軒」に行く。そこに飾られている織田作先生の写真に向かって、心ひそかに話しかける。
「先生、また来ましたよ」
「先生、デビューしました」
「先生、先生の作品の書評を書きましてね」
「先生、いま、山の話を書いてるんですよ」
もしかしたら先生は言うだろうか。
“せやけど、松永オマエ、俺より安吾さんの方が好きや言うてたやろ?”
「いや、やっぱり“小説”はオダサクですよ」
“ほんまかいな。よう言うわ”
そして私は大事なことを織田作先生に報告しなければならない。
織田作之助も候補になっていた芥川賞。しかし織田作之助は、芥川賞などは関係なく、オダサクだ。
でもやっぱり報告だ。「先生、今回の芥川、直木、関西勢で占めたんですよ」
9月はまだまだ暑いが、福島から難波まで歩く。約4キロ。平坦。歩いていれば着く。
そうして歩いて、道頓堀を渡って、まず行ったのは、やっぱりここ、「自由軒」
「先生、やっぱエエ男ですね」
“やかましわい”
織田作が残したのはカレーライスやなくて、小説ちゃうんかいな。なんて思うが、まぁそこは大阪だ。「東京にない味」と言うのがいい。たぶんひとり相撲なのだが、大阪はいつも東京をライバル視している。それは関ヶ原以来ずっとだ。
正午には少し早いが、店内は満席。どんどんと来客がある。ドヤドヤという喧騒の中、長机で食堂のようにいただく。
やっぱりうまいで。ちょい辛。織田作もこれを食うたと思うたら、やはり胸熱。
おおきに、ほな代金、ココ置いとくでー。釣りは要らんよってにーと、カッキリ丁度に払うのが大阪流。ではないが、とにかくちゃんとレジで会計を済ませ、次に向かうは法善寺横丁。
織田作之助の文学碑。
水掛け地蔵の横にあるのは、
ご存知、夫婦善哉。
邪魔するでぇ--。とは入りはしなかったが、この後のやり取りを、関西人なら知らない人はいない。
自撮りに四苦八苦していると、撮りましょかぁ? とお声がけいただき、撮ってもらった。「ハイ、ぜぇーんざい!」の掛け声でお互い笑う。
壁には織田作之助の写真、初版の『夫婦善哉』などが並ぶファン垂涎の店内。お椀がふたつ並ぶ夫婦善哉。美味い。お口直しの昆布もいい。
腹が膨れたところで、しばらく東に歩いて難波大社 生國魂神社まで。暑い。
境内にある織田作之助の立像。
これが小さい。子どもくらいの像だ。なんだかあの捕獲されて手を繋いだ宇宙人くらいのサイズだ。いつかデッカい織田作之助にリメイクしないかなぁ、などと妄想。閑散とした境内。暑い最中、参拝客は私ばかり。
それから更に歩いて歩いて、城南寺町。
この辺りまでくると殷賑を極めたミナミの喧騒もまるで嘘のように消失し、どこか乾いた寺町独特の枯淡の風情がある。
この日も酷暑。どこか白く乾涸びたようやく町の景色の中には誰もいない。
賑やかな大阪の風情を描いた織田作だけれど、織田作之助が眠るのは、意外にもそんな町の中だ。
なんだかそんなこもに少しホッとする。
「勝負師」の坂田三吉の、あるいは「六白金星」の楢雄の、哀しみを知る織田作だ。やはり最後は静かな場所で眠ってほしい。
楞嚴寺(りょうがんじ)
織田作之助の墓はここにある。
山門を潜って百日紅。紅が青天に映える。
デカい。織田作之助の墓は尖っていてデカいのだ。歪で魁夷、カタに嵌らなかった西の無頼派、オダサクに相応しい墓碑。
「先生、スンマセン。先生も候補になった芥川賞、貰いました」
“おぉ? それ、俺も候補になったいうクダリいるか? おい松永、オマエなめとんのかい!”
「今日はその報告に来ました」
織田作先生に褒められたかどうかはわからないが、とにかくの晴天、暑いが、晴れやかで気持ちいい。静かなこの町の、墓所の裏には学校があって、ちょうど改修工事で足場がかかり、工事の音と学生の声で賑やかだ。
やっぱり織田作は賑やかな方がいい。
「ほな、先生、また来ます。はい、撮りまっせ。動かんとってくださいよ」
“アホか!動かれへんやろ!”
百日紅の花と織田作之助の墓。
オダサクには百日紅の花がよく似合う。
松永K三蔵
“ふわっとやさしい暮らし&おしゃれマガジン!”という「リンネル」さんだが、大丈夫か?私などを載せて。
ヤマケイさんもアレだけど、「リンネル」さんも結構責めてる。いや、ほんとありがたい。
取材していただいた方がとても熱心に読んでいただき、そのまま熱い記事にしていただいている。
ありがたいです。ほんと。
こういうファッション誌を普段あまり買うことはないが、読んでみるとこれがなかなかたのしい。
記事はスマホで読むなんて人も、たまに雑誌買うのもいいですよ。やはり紙で読むのはストレスが少ないのか、楽ですね。落ち着いて読めます。
まぁ私などはおしゃれとは程遠い生活をしていて、↑このセットアップというのか、ジャケとパンツも、あの、あれだUNIQLOの感動シリーズだ。ちなみに受賞会見もそれだ。
そんな私が書いたのだけれど、おしゃれな女子にも届け『バリ山行』。
ということでよろしくお願いします。
松永K三蔵
本の雑誌チームさんから大変熱く、『バリ山行』を推していただいている。
“ただひたすらおもしろい!”
ありがたい。「超おもしろい文学作品だ」とまで言ってくれている。読みのプロが。
私は、そう、オモロイ純文運動をしているのだから、まさに面目躍如だ。
ありがとうございます!
松永K三蔵