065 11/9 いばらき読書フェスティバル(茨城県立図書館)講演会やります! 茨城県初!(お知らせ×日乗)

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茨城県のみなさん。いばらき大使の松永K三蔵です。お待たせしました。そしてありがとうございます! ついに「いばらき読書フェスティバル」に呼んでいただきました。

大学ビブリオバトルや一箱古本市、こどもおはなし会、などイベント盛りだくさん。

こう言うイベントはほんと楽しいので、ぜひ行ってみてほしい。

そして14時からは私の講演会をさせていただく。

【オモロイ純文運動 『バリ山行』執筆ウラ話】

参加無料! サイン会あり。

オシャレでかっこいいチラシだ。

そして

会場の茨城県立図書館は素晴らしい建物。あの星乃珈琲店さんとコラボしている。たのしみ。

星乃珈琲店は絶対行く。

それでは皆さま

よろしくお願いします。

松永K三蔵

060 日立市立松風中学校 校歌の作詞させていただくことになりました。(お知らせ✖︎日乗)

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作詞をさせていただくことになった。

故郷、茨城県日立市の中学校の校歌の作詞をすることになった。学校の再編で坂本中学校と久慈中学校が合併し、新たに「松風中学校」が誕生した。その校歌の作詞。

最初にお話をいただいた時、実は躊躇した。私のような者が校歌の作詞などをして良いのだろうか……。

それに、小説は30年書いてきたが、作詞はしたことがない。同じ言葉だけれども。

しかしよく聞けば、在校生徒のみなさんや地域の方が歌詞の言葉の案を出してくださるという。そうか、一緒に作らせてもらえばいいのだ。そう思った。……皆さんの言葉を繋ぐ裏方であれば。

それに、まだまだ未熟者の私ではあるが、いずれ作詞として私の名前を喜んでいただけるように、自分へのプレッシャー、戒めとしてお受けしよう。そうも思った。

なんのポーズやねん

今月の初旬、改めて日立市を訪れ、日立市の各所をご案内いただいた。

風神山から。

最初は霧がかっていたが、風神さんの像をお参りしてもどると奇跡の快晴に。

そして旧坂本中学校

強く、正しく、美しく!

まだ生徒たちの声が聴こえてきそうです。

そして旧久慈中学校に。(現 松風中学校)

三蔵じいちゃん。見てますか? (私の筆名の三蔵は祖父から)「三蔵」の名前が日立の松風中学校に記されますよ。

と、見ると旧久慈中学校の校歌を作詞をされたのは川崎三蔵さん。名前というのは不思議だ……。こんな巡り合わせがあるのだろうか。

思い出の久慈浜。私も毎年ここで泳いだ。海といえばここ。私の海はここにしかない。

久慈浜の灯台。

そして青春時代の彷徨いの中、偶然見つけた啄木の歌碑。「何事も思ふことなく いそがしく 暮らせし一日を忘れじと思ふ」

祖父の家(現 叔父の家)の近所にある泉が森

幼い頃、よく祖父と泉の水を瓶に汲みに行き、私はその水を祖父とともに飲んでいた。(当時はOKでした)

私の身体にはこの泉の水が流れている。

翌朝、また浜辺から曇り空の久慈浜を見て思う。

この海だ。母と、兄と親しんだ海。波に巻かれて死にかけた海。私の全身をつつみ偉大な力で持ち上げて押し流し、大きな存在を感じさせてくれた海。

「遊泳禁止」波が荒く濃霧のこの日はそう表示がしてあった。

浜辺で遊ぶ海水浴客。

私はどうしても波に巻かれて思い出したかった。あの海を。波を。そしてこれは大事の前の、私の斎戒沐浴になるだろう。

するとまさかの「注意して遊泳ならオッケー」というアナウンス。

行くしかない。濡れたハーフパンツは歩いていれば乾くだろう。45歳。おっさん。ひとり波に向かって駆け出した。中学生らしい男の子たち四人が歓声をあげながら追ってくる。私も勝手にその中の一員になって波に飛び込む。

ドッという波の圧、力、水飛沫。舌を出して汐を舐める。盛り上がる波の山を超えて沖に向かう。巨大に立ち上がる波の懐に潜り込む。トクトクと音が消えて海に呑まれる。

あぁ、何も、あれから数十年経ったが何も変わらないのだと、私は気が遠くなるようにそう思う。

もしかすると、私もあの頃から何も変わらないのかも知れない。そんなことを考えながら「やばい!やばい!」を連呼する中学生の“ともだち”の声を聴きながら、一時間近く私は波の中で遊んだ。

おまけ

いつも大変お世話になっている日立市立南部図書館にもご案内いただきました。

👆オモロイ図書館運動🔥

松永K三蔵コーナーが二つも。大感謝。

ご案内いただきました教育委員会の皆様、松風中学校の校長先生、教職員の皆さま本当にありがとうございました。

一緒に良いものをつくりましょう!

松永K三蔵

053 4/1 茨城県日立市「ふるさと日立大使」を拝命いたしました!

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嬉しいです。今年度より日立市の「ふるさと日立大使」を拝命いたしました。

大変光栄なことであり、しっかり日立市の魅力を発信していきたいと思います。

新たに一緒に就任したのは本間さん。かっこいいですね。

https://www.city.hitachi.lg.jp/citypromotion/hitachi_donnamachi/1004647/1016225.html

そうそう。この「ふるさと日立大使」なんだか皆さんビジュアルいいんですよ。もちろん宣材写真で、ベストショットでしょうけど。

もしかしてビジュアルで採用してるなんてことは……。まさか。

まさか……。

……

(茨城名産の干し芋を食べる)

ないか。

ないわ。なかったわ。皆さん安心してください。ちゃんと公正に選ばれてるわ。

ということで三年の任期ですが、精一杯がんばります!

松永K三蔵

042 帰郷。“三蔵”、茨城県より特別功労賞を表彰されて、「いばらき大使」になる。(お知らせ×日乗)

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茨城に帰った。私の〝郷里〟である。

ペンネーム「三蔵」は私の母の父、つまり私の祖父の名前で、私は今、その名前を受け継いで、(二代目)三蔵として生きている。母の、そして祖父三蔵の郷里は茨城であるから、するとやはり私の郷里は茨城なのだ。

私の創作人生の中で節目となる芥川賞受賞を機に帰郷するのは必然だが、忙しさにかまけてモタモタしていると、茨城県が、特別功労賞の表彰をしてくれるという。そしてなんと、私に「いばらき大使」を委嘱したいと言ってくれた。なんというありがたいお話だろう。

茨城県。県知事。時代が時代なら、水戸藩だ、藩主から播磨国の浪人風情の私に免状をくれるというのだから俄然、胸が高鳴る。馬ではないが、新幹線に乗って常陸の国に向かう。祖父や、母への恩返しにもなるというものだ。

日立の祖父の家を守ってくれている叔父と叔母がわざわざ水戸駅まで迎えに来てくれて県庁まで連れて行ってくれた。

まずは「いばらき大使」の任命式。知事室に案内される。大井川知事はまさにリーダーという感じで、爽やかでありながら風格があった。

知事と少し歓談させていただき、パリ五輪、フェンシング団体金メダリストの永野選手とともにいばらき大使を任命される。(控室では私はミーハー根性丸出しで、永野選手にねだって金メダルを触らせてもらった。優しい永野選手は私の首に金メダルをかけてくれた。これがすごく重い! 大変貴重な経験をさせていただいた)

写真は茨城県のXより

そして県の表彰式。県に功績のあった多くの方と一緒に表彰を受ける。記念写真。茨城県に「三蔵」の名前が刻まれたのだ。

その後、祝賀会をしていただいた。

 その足で、関西から遠くはなれた水戸の地でありながら私の『バリ山行』を、いつも売り上げ上位に押し上げてくれていた「丸善 水戸京成店」さんにお伺いした。

入り口のいい場所に『バリ山行』を置いていただいている。店長さんもとてもこころよくお迎えいただき、また百貨店の店長さま、宣伝の統括の方も呼んでくれた。感謝。

そしてお土産に上等な「干し芋」までいただいた。幼いころ、私もよくこれを齧った。ストーブの上で炙って、柔らかくして食べるのだ。

(あまりなじみのない妻が口にして、その美味に驚いていた。しかもヘルシー)

翌日、私は祖父のお墓を訪ねた。ついに訪ねた。

私は生来楽天家で、しかも忘れっぽく、恨みも含めて忘れてしまう。その時々を楽しんで暢気に生きているので、苦しいことがあったとしてもすぐに忘れてしまう。

なので苦節云々ということは正直言えないのだが、祖父のお墓の前に立って、フッと息を吐くように肩の力が抜けて思った。さすがに長かった。

二十五年以上。中学の時、母に文学というものを与えられ、〝何か〟を書き始め、母が亡くなった時、その墓前に小説家になることを誓った。それから二十五年以上。やはり長かった。祖父の墓の前に立ちそのことが思い返された。思えば小説を志したが故に追い詰められ、苦しんだこともあったけれど、小説があったからそこ、向かう場所はひとつ、強く明るく生きていけた。母が愛した祖父の名を受け継いで、今、それを名乗り、私は、私の本名でなく「三蔵」として認知されている。祖父は喜んでくれているだろうか。

お墓の前に芥川賞正賞の懐中時計を置く。日立の街の高台に祖父の墓所はある。この街を書こうと思った。いつか書かねばならないと思った。

それから日立の叔父の家の近く、館内の飾りつけ用にと、色紙を持って、南部図書館にもお邪魔した。

『バリ山行』は貸し出し中だと言うが、入り口近くに宣伝のPOPを大きく飾っていただいている。名乗ると、司書の方たちが大歓迎してくれた。幸い平日でそれほど混んでいなかったので良かった。

 南部図書館にはマスコットがいる。芝生のような鮮やかなグリーンのクジラだ。「くじらちゃん」と言うらしい。潔いほどそのままだ。

私も多くの本を図書館で借りて読んできた。母から渡されたドストの『罪と罰』もやはり図書館で借りたものだ。図書館には感謝しかない。

本は売れてほしいが、それよりも私はひとりでも多くの人に私の作品に触れてもらいたい。(読んで買ってくれるかもしれないし……)

この表彰状は叔父にお願いして叔父の家に置いておいてもらうことにした。祖父の写真とともに。

私の茨城への里帰り。ここで私の文学の旅の区切りは、ひとつついた。またここからは新しい旅だ。

ところで、この県庁訪問が決まってからずっと気になっていたことがあった。茨城県の県章のこれ。

このぐるぐるの県章。アイツに似てる。ポケモンの、名前はわからんが、いた。調べた。

そうコイツ。ニョロゾとか言うらしい。おたまポケモンらしい。

 茨城県の県章を見るたび思い出すのだ。私だけだろうか。

松永K三蔵